私は、まず、引きこもりから社会復帰するには、安心感、つまり、ホッとする状況をつくることが大切だと思っているのですね。
そして、親なき後に備えて、その、安心感のある間に、公的福祉、引きこもり自身や、引きこもりの使える制度に強いカウンセラーの力を借りつつ、一人暮らしをして自力をつけるのが、ベターだと思っています。
では、そのホッとする環境、安心感をつくるにはどうするか。
これは、引きこもりの青年自身、そして、引きこもりのお子さんを持つご家庭は、大きな課題だと考えていると思います。
引きこもりのお子さんは、非常に不安を抱えているのですよね。
もちろん、親御さんもです。
そして、親御さんは、その深い愛ゆえに、お子さんを心配して、お子さんが、どうにかならないかと、つい、引きこもりのお子さんを、急がせてしまう。
当然ですよ。
それが、親心ですもの。
親なき後も、この子が生きていけるのか。
お子さんの行動、言葉の端々から、日々、心配は募るばかりですよね。
そして、引きこもりの青年自身も、その親の期待はわかっている、そして、自身の置かれている状況も十分わかっているのですよね。
歳を重ねれば重ねるほど、正社員など夢のまた夢、時に頑張って、アルバイト募集に、応募しても、それだけでも、ものすごいエネルギーを使って、いざとなると、面接キャンセルしたり、アルバイトを受かっても、すぐ、辞めてしまう。
だって、エネルギーを使い切っているのですから。
ならば、どうするか。
それは、まずは、引きこもりのお子さんが、働くという方法以外で、親なき後も、ずっと生活していけるのだなという安心感を、親子で、つくり出すことです。
そうすれば、引きこもりの青年は、いきなり焦って、正社員面接、アルバイト面接!なんて、ほぼ失敗するような事はせずに、順を追って、デイケア、リハビリの作業所、まずは、公的機関からの、家でできる内職などから、人と接する事、仕事をするということのリハビリ、内職でお金をゆっくり稼ぐ事で、徐々に社会復帰のハードルは、低くなっていきます。
では、その、ホッとする状況にするには、どうするか?
それは、まずは、国民年金保険料は、かけておくのは基本として、そこに、国民年金基金か、イデコ(確定拠出年金)を、二重に、かけておく事です。
国民年金基金は、原則65歳から掛け金に応じて、一生涯支払われる終身年金です。
そして、イデコは、証券会社に、口座を開いて、運用先を自分で決めて、原則60歳から一括か、年金のように分割でうけとれる、金融商品です。
イデコは、金融商品と言っても、運用機関中は、運用益に、税金はかからず、受け取る時に、一括、分割の受け取り方に応じて、税金がかかります。
ただ、同じ長期で投資できる非課税制度で、積立ニーサというものがあるのですが、引きこもりのサバイバルプランには、おすすめしません。
なぜなら、イデコは、原則60歳まで引き出せないのですが、積立ニーサは、いつでも、引き出しが可能なのですね。
引きこもりの青年自身や、親御さんが、お子さんの将来について、親なき後も、大丈夫!と、ホッと安心するための、資金繰りなのに、いつでも引き出せるとなると、ついつい何かあると、引き出して使ってしまいます。
それに、イデコには、万一お子様に何があっても、障害年金も、死亡一時金もあるのですが、ニーサには、ありません。
つまり、その人の状況次第ですが、積立ニーサは、将来の年金のような備えには、なりにくいのです。
なので、まずは、引きこもりの青年自身も、引きこもりのお子さんを持つご家庭も、まずは、親が亡くなってしまったとしても、65歳からは、国民年金+国民年金基金、もしくは、イデコで、最低限の生活はできるのだな、と、ホッと安心感をもって、その後、まずは、ゆっくり公的福祉制度、引きこもりを支援するNPOなどを調べて、それらを活用して、社会復帰のために、ゆっくりリハビリしていくのが、ベターな、いってみれば、定石だと思います。
いきなり、一足飛びは、危険です。
踏み間違えれば、地面に落ちて前に進むための足を折ってしまいます。
まずは、ホッと安心できる状況をつくり、リハビリして、最初は、国民年金保険料、国民年金基金もしくは、イデコを、親御さんが、代わりに掛けなければならないかもしれませんが、リハビリが終わって、ご本人が、スロースタートだったとしても、稼げるようになれば、今度は、ご本人が、無理のない範囲内で、かけていけばいいのです。
そして、生活面でも、公的福祉制度を使って、引きこもりの青年ご本人が、できないところは、福祉の人に手伝ってもらいつつ、徐々に一人暮らしをしていけば、金銭的にも、生活も自力をつけて、親なき後も、十分生きていけると思います。
希望は、失望に終わらない。
絶対、大丈夫!
ご安心ください!
ゆっくりいきましょう!
Twitterで、「カウンセラー若月@まん丸幸太郎」として日々呟いています。どうぞ、よろしくお願いします。