〜20年のひきこもり・うつを経験した当事者が語る、過去の自分からの「贈り物」の作り方〜

はじめに:未来への不安を「希望」に変えるために
うつ病や障害を抱え、ひきこもり状態にあるとき、私たちの心を最も支配するのは「将来への圧倒的な不安」ではないでしょうか。
「親がいなくなったらどうなるのか」
「自分はこのまま一生、誰かに頼らなければ生きていけないのか」――。
出口の見えない暗闇の中で、そう自問自答する日々は、筆者自身も痛いほど経験してきました。
私自身、20年以上の長いひきこもり生活を経て、現在は障害基礎年金を受給しながら一人暮らしをしています。
そんな私の今の生活を、精神的・経済的に支えてくれているのは、他ならぬ「過去の自分がコツコツと積み立ててきた株式投資の恩恵」です。
この記事では、令和7年度の最新の障害年金受給額をベースに、障害やひきこもりという逆境の中でも、20年後の自分を守るための「資産形成の具体的なシミュレーション」と、私の実体験に基づいた心の持ちようをお伝えします。
1. 生活の基盤となる「障害年金」という盾
まず知っていただきたいのは、障害年金は「今を生き延びるため」だけでなく、「未来を切り拓くための強力な基盤」になり得るということです。
令和7年度の障害基礎年金(2級)の支給額は、月額換算で69,308円となります。
下記:日本年金機構・障がい基礎年金ページへのリンクです。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150514.html
(※出典:日本年金機構「令和7年度からの年金額例」)
もしあなたが今、実家で保護者の方と生活しており、住居費などの生活費が抑えられている状態であれば、この受給額の中から「将来のための資金」を捻出できる可能性があります。
これは単なる公的支援ではなく、あなたの人生を再構築し、自立への道を歩むための「軍資金」と捉えることができます。
2. なぜ「株式投資」が自立の助けになるのか
ひきこもりや障害の状態にあると、体調の波により「労働による収入」が途絶えてしまうリスクが常にあります。
私自身も、動けなくなるほどのうつの波を何度も経験してきました。
しかし、株式(インデックスETFや優待株)を持つということは、「自分以外の資本や企業が、自分の代わりに働いてくれる」という仕組みを持つことです。
私が現在助けられているのは、積立投資による分配金や配当金、そして株主優待です。
体調が悪く、カウンセラーとしての仕事やB型作業所へ行くことが難しい時でも、保有している資産が静かに、しかし確実に収益を生み出し続けてくれます。
この「働けなくても入ってくる収入」があることで、精神的な追い詰められ方が劇的に緩和されるのです。
3. 私の「お金」との向き合い方:先取り投資とささやかな喜び
私は現在、障害基礎年金に加え、B型作業所での工賃、そして自営業としてのカウンセラー報酬で生活をやりくりしています。
工賃が入った日は、自分へのご褒美として1,000円以内のラーメン屋や中華料理屋に行きます。
温かい一杯を食べる時間は、社会と繋がっている実感を得られる大切なひとときです。
しかし、それ以外の工賃や収入は、まず「先取り」で貯金と証券会社への入金に回すと決めています。
残ったお金で生活をやりくりする――この小さな規律が、未来の自分を守るための鉄則です。
4. 20年後の自分を救う「積立投資」シミュレーション
ここでは、現実的な投資の形として、投資信託やETF(上場投資信託)を活用した長期積立投資を考えてみましょう。
投資対象の選び方
馴染み深い「日経平均株価」に連動する商品も良いですが、リスクを最大限に分散し、世界全体の成長を取り込むなら「全世界株式(通称:オール・カントリー)」などのインデックスファンドが有力な選択肢となります。
具体的な試算例
• 毎月の積立額: 30,000円
• 想定利回り: 年利5%
• 運用期間: 20年
この条件で積み立てを継続した場合、20年後には元本720万円に対し、運用益を含めた資産総額は約1,233万円に達します。
さらに、これらの資産から得られる「分配金」も重要です。仮に分配金利回りを1.6%と設定し、企業の成長に伴う「増配(配当金が増えること)」を考慮するとどうなるでしょうか。
過去20年のデータによれば、日経平均株価の配当指数は約3.6倍に成長したという実績もあります。
これを踏まえると、20年後には年間で数十万円規模の分配金収入が、あなたの障害年金に上乗せされる計算になります。
5. 過去の自分からの「涙が出るような贈り物」
普段、証券口座にチャリン、チャリンと何気なく入ってくる配当金ですが、その真価を発揮するのは「本当に苦しい時」です。
うつや障害の症状がひどくなり、仕事ができず、社会から取り残されたような絶望感の中にいるとき。
ふと口座を確認すると、配当金や分配金が振り込まれ、ポストには株主優待が届いている。
その瞬間、私は本当に涙が出ます。
「これは、あの時苦しみながらもコツコツ積み立てを続けた、過去の私からの贈り物なんだな」
そう感じて、胸がじんと熱くなります。
投資とは単なる数字のゲームではなく、未来の自分をいたわる「愛」の形でもあるのです。
6. リスク管理:カウンセラーとして伝えたい「心の守り方」
投資には必ず「元本割れ」のリスクが伴います。
特にメンタルに課題を抱えている場合、株価の下落が精神的なダメージになることもあります。
だからこそ、以下の3点を守ってください。
1. 余剰資金で行う: 生活費や医療費を削って投資をしてはいけません。
2. 一喜一憂しない: 20年という長期視点を持つことで、短期的な変動を「ただの通過点」と考えます。
3. 「自分への投資」を忘れない: 私がB型作業所やカウンセラーの仕事を通じて社会と繋がっているように、投資はあくまで補助輪です。
投資を始めるという決断は、「自分は20年後も生きている。
そして、その時の自分を幸せにしたい」という自分自身への肯定のメッセージです。
おわりに:今日から始まる、新しい未来
私は20年以上のひきこもりを経て、今は配当金や優待に支えられながら、自分のペースで社会と関わっています。
20年後のあなたを救えるのは、今のあなただけです。
「1,200万円の資産」と「年間約百数十万円(年金+分配金)の収入」という基盤があれば、例え今の症状が続いていたとしても、一人で生き抜いていく勇気が持てるのではないでしょうか。
まずは、障害年金の申請や、証券口座の開設といった「小さすぎる一歩」から始めてみませんか。
20年後のあなたは、きっと今のあなたの決断に感謝し、涙するはずです。
あなた様の歩みが、豊かで幸せなものになることを心から願っております。
免責事項:
本記事は筆者の体験に基づいた情報提供を目的としており、特定の投資手法や金融商品を勧誘するものではありません。
投資の結果については一切の責任を負いかねますので、最終的な判断は自己責任でお願いいたします。
また、資産運用の試算は過去の実績に基づくシミュレーションであり、将来の成果を保証するものではありません。障害年金の受給条件や申請については、必ずお住まいの自治体や日本年金機構、社会保険労務士などの専門家にご相談ください。